DIY(ディアイワイ) ・・・専門業者に任せずに自らの手で生活空間をより快適に工事しようとする概念のこと。英語でDo It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)の略語で「自身で作ろう」の意。 フリー百科事典ウィキペディアより
日曜大工が好きな方は「DIY」なんてとっくにご存知の方もおられると思います。最近はホームセンターにもDIYコーナーというスペースがあり、たくさんの素材や工具が置いてますよね。
実はこのDIY、近ごろ「女子部」なる集まりが出来るなど、若い女性の間でも流行っているのです。とくに注目を集めているのが、古い団地や賃貸物件の中を変身させるDIYリフォーム術。今回はそんな新しい住み方をご紹介します。
まずは下の2つの写真をご覧ください。
なんとこれ、全て一人の主婦が自分で作った同じお部屋のビフォー・アフターなんです。
BEFORE
AFTER
主婦がここまでできるなんて驚きですよね!私もこんな素敵な部屋で住みたい!
でも気になるのは、これが賃貸物件なら退去時に原状回復をしないといけないこと。だから、ほんとはリフォームしたくても出来ないし、インテリアや見た目に飽きてしまっても我慢するしかない。というのが行き着く先です。う~ん、なんとかならないものか。
「自由な賃貸」で長期入居促進。
そこで、そういったときに使えるのが「DIY型賃貸」という貸し方。簡単に言うと、入居中に自分の好きなように改装してもらっていいし、退去時にかかる原状回復義務も免除しますよ。というもの。一見入居者へのメリットしかないように感じるこの貸し方ですが、前提として家主は部屋の中を何も扱わずに貸し出すので、改装費用がかかりません。さらにその分家賃を安く設定でき、入居がしやすくなるわけです。
つまり貸す側にとっても、借りる側にとってもメリットがあるということ。なにより、自分で自分の好きなように作った部屋であれば、通常の部屋に比べ、長期入居となる可能性は高くなりますし、うまくいけば前入居者が創作した改装が次の入居募集の武器(入居促進)になる可能性だってあります。
実はこれらを促進させようという流れは、現在民間企業だけでなく、(独)都市再生機構(UR)や、各都市の住宅供給公社にも見られる動きです。中でも老朽団地の住戸をDIYでリフォームするURの取り組みは大きな話題となっています。
ここまで本格的なDIYはなかなかできませんが、こんな事ができるんだ!という楽しみ方の発見が出来ます☆
☆実際に募集してみました☆
当社管理物件でもこの流れを作れないか、ということで7月に3部屋「DIY部屋」として募集をしてみました!
そうしたところなんと、3部屋中2部屋にお申し込みが入りました!!!
3月~4月に退去が相次いだ物件で、一度に全ての部屋の改装が出来ないことから、数ヶ月空室になってしまうことが予想されました。
そこで、どうせすぐに投資できないなら!と逆に、何もしないことを前提に家賃を下げ、DIY型にしたのが奏功しました☆現在他の物件でも実施を予定しています。
■さまざまなDIY
国土交通省は全国の空き家対策として、DIY住宅のガイドブックを作成しました。そのモデルとなったのが島根県江津市の取り組み。
過疎化が進む地域で、まだ使える空き家を低価格で賃貸、入居者がリフォームで再生させ地域に定住してもらうという仕組み。この活動により、移住してくる住民も若年層からリタイア層まで幅広く、さまざまな世代を呼び込んでいるようです。
それは島根県に限らずどこの地域にも言えることですので、DIYはこれからどんどん一般的になっていく予感がします。
ただし、単に古いだけの物件を提供して「後は自由に改装して下さい」と渡すだけでは一般の入居者はどうすればいいか分かりません。
その内容を打合せする中で、入居者・オーナー・管理会社とのコミュニケーションも図られ、その結果良好な関係構築にも繋がっていくのではないかと思います。