2016年4月号(2)私ができる「おもてなし」って何だろう…。

私ができる「 お も て な し 」って何だろう…。

当社は、有難くもたくさんのお客様にご来店いただき、お部屋やお家を紹介しております。私も一重にお客様のため、お客様の新しい生活にお役に立ちたいという想いで日々頑張っております。

ただご入居頂くまでは、誠心誠意対応させていただいてますが、入居中の対応となると、故障やクレームでもない限り、プツンとお付き合いが切れてしまいます。これで本当にいいのだろうか…と漠然とした煩悶があります。ただ新しいお客様の対応も毎日している状況ですから、増え続ける全ての方々と、つながり続けることも難しく、ご入居が終わると次第に連絡できなくなっていくのです。だからといって、何か新しい工夫や方法がないものかと考えていた時、次のような事例に出会いました。

その事例とは…東京は青山・表参道のイタリアン・レストラン「カシータ」。顧客満足度が高く、接遇が特に素晴らしいとグルメサイトの口コミでも評判が高いお店。笑顔や挨拶はもちろん、予約すると来店時間に合わせてエントランスの外まで出迎えてくれ、しかもちゃんと名前でお声掛けしてくれるそうです。また店内ではスタッフ全員の気遣いが行き届いており、手を上げてコールしなくても気配を察知して来るそうです。驚くべきは2回目以降来店されたお客様が前回どのような料理を注文したか、どのような用途で利用されたかを瞬時に把握できることです。まず予約の電話をした時、「2年前にご来店された時は○○の料理をお召し上がりになられましたので、今回は△△料理なんていうのはいかがでしょう?」と、すすめられたら、感動しますよね!?このようなホスピタリティ、いわゆる「おもてなし」の仕組みがお客様に安心感や感動を与え、リピーターを増やすだけでなく、口コミによって新規のお客様まで呼んでくれるのだそうです。予約でいっぱいだと…。

レストラン

この話を聞いて考えさせられるものがありました。特に印象深かったのは一見精神論に陥りがちな想いが、ある特定の行動や言動として表現できる仕組みが存在することです。そしてその仕組みがお客様に「感動」を与えている点です。私たちは、入居中のお客様へ「感動」をお届けするにはどんな事ができるか?と考えました。例えば「ご入居記念日」。入居して頂いた日に、毎年感謝のメッセージを送れたらどうかな…?

またお子様がおられるファミリーの方であれば、小中学校などの入学にあわせて、お祝いメッセージと共に、お食事券等をお贈りできたらどれだけ喜ばれるだろうか等々、考えればキリがないほどたくさん出てきます。
やっぱり人が自分の心に寄り添ってくれた時、人は安心感や好意を抱き「感動」をするのだと、できてない反省と同時にあらためて思いました。
ただし、そのためには膨大なお客様の情報を日々蓄積しデータ化、必要に応じて取り出せる環境も構築しなければなりません。今はデジタル社会であり、だったらデジタル機器を 利用しない手はありませんよね。

先日当社でもweb上での退去手続きをスタートさせました。これまでは、手続きの為にお客様がお問い合わせやご来店またはFAXしていただく形でしたが、意外にもこの手続方法が受けて、今では逆転しそうな勢いです。今さらながら実生活へのwebの浸透を思い知らされました。AI(人工知能)や10年後には無くなる職業云々と最近よく話題になりますが、要はコンピューターやロボットにさせられる仕事は任せておいて、そのおかげで生まれた時間を、私たち人間にしかできない、創造的で想いの込められる仕事をすることが、なによりも高付加価値で生産性の高い、新しい世の中になっていくのかな?等々と、偉そうなことにも想いを巡らせてみました(笑)。

デジタル

でもこのように「おもてなし」の心という、アナログ的な部分を、より引き立たせるために、Web機器による仕組みづくりは切り離せません。これらが両輪となることにより、多くのお客様に心が伝わり満足のいくサービスが可能になると考えます。こそが退去防止、入居促進にもつながると思います。まだまだ当社はお恥ずかしい現状ですが、更なる飛躍と満室経営を目指し、私も全力で取り組んでいきます!今後もご鞭撻を。松尾(吉)