2018年05月号(2)中古マンションの隠れ借金とは・・・

中古マンションの隠れ借金とは・・・

現在、中古マンションを大規模にリフォームした、リノベーションマンションが人気となっています。新築マンションに比べて価格が割安な事から、子育て世代等を中心に人気となっています。

しかし、安いからという理由だけで中古マンションを購入すると、後から痛い目にあう可能性もあります。

今回の満室委員会では、事前に知っておくべき中古マンションの「隠れ借金」についてご説明します。

 

中古マンションを選ぶべきポイント

昨今、市街地中心部では新築マンション用地を確保する事が難しくなり、駅近の好立地の物件が売りに出にくい状況が続いています。

それに比べて、中古のマンションが建設された頃はまだ土地に余裕があったため、これらの中には好立地の物件も数多くあります。また中古マンションでも内装だけなら新築同様のものが、新築の約6割から7割程の価格で買えるとあって、人気が高まっています。

しかし、選ぶポイントを知らないまま 購入すると、後から 大きな出費を迫られます。そこで中古マンション購入の際に、覚えておいて頂きたいキーワード3つをご説明します。

リノベーション写真

 

キーワードは!「隠れ借金」「1984年」「55㎡」

1つ目のキーワード、「隠れ借金」。その名の通り、マンションの見えない借金の事です。中古マンションの中には、管理が不十分で管理費・修繕積立金等に滞納があったり、修繕積立金が不足している等、外からはわかりにくい「借金」を抱えているケースがあるのです。

「隠れ借金」マンションを買ってしまうと、入居後に管理費や修繕積立金の値上げを求められる事があります。事実、国土交通省の『平成20年度マンション総合調査』によれば、修繕積立金が不足し、一時金を徴収したり、金融機関から借り入れを行ったマンションは全体の21%に達しているとの事です。

では、こうした「隠れ借金」マンションを事前に見抜くにはどうしたらいいのでしょうか。実は、簡単にチェックする方法があります。それは、私達不動産会社が購入希望者にお渡しする「重要事項に係る調査報告書」です。

この書類には、管理組合の借入金の有無や管理費・修繕積立金等の滞納額が明記されていますので、過大な借入金や滞納額があれば、そのマンションの購入は見送った方がよいかもしれません。また大規模改修にあてる修繕積立金が不足しているか否かをチェックする計算式があります。

↓これ!
(広さ)×(戸数)×(200~250円)×12×(前回の大規模修繕からの年数)
< (営繕積立金積立総額) = ?

国交省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」によって、標準的な修繕積立金額が示されています。建物の階数や床面積によって異なりますが、一般には「1㎡当たり200~250円/月」が目安です。例えば居室面積が平均60㎡、50戸の中古マンションがあったとします。

計算式にあてはめた場合、
60㎡×50戸×(200~250円)×12カ月×5年=3600万~4500万円。

5年前に大規模修繕を実施し、現在の修繕積立金積立総額が2000万円だとした場合、このマンションは修繕積立金の大幅な値上げが必要になると判断できます。

併せて、通常15年~20年の間に行われる大規模修繕工事がきちんと行われているか、共用部補修や防水工事等が定期的に行われているかもマンションの価値を左右する項目ですので、忘れず確認したいところです。

2つ目の「1984年」と、3つ目の「55㎡」は、住宅ローン控除を受けられるかどうかを左右するワードです。住宅ローン控除を利用するには1.新耐震基準で建てられたマンションである事。2.内法(うちのり)で面積が50㎡以上ある事の2点です。通常、マンションは建築許可が出てから2年以内に完成します。

ですから、1983年6月以降であればほぼこの条件を満たすのですが、工期の遅れがないとも限りません。「1984年以降に完成したマンション」を探せば、まず間違いなく新耐震基準を満たしていると考えられます。中古マンションは築年数が古いものが大半ですから、物件探しの際「1984年以降」というキーワードを覚えおいて下さい。

また、内法面積とは、チラシに書かれている面積ではなく、登記簿面積だという事も。住宅ローン控除が使えるかどうかで、人によっては最大400万円もの損得を左右します。中古マンション購入時には覚えておいて下さい!

国交省ガイドライン