2019年3月号(2)遂に大手も!?「太宰府」で古民家ホテルを!!

遂に大手も!?「太宰府」で古民家ホテルを!!

実は先月、地元説明会に潜入しました!西日本鉄道(株)によるホテル事業!太宰府天満宮周辺の古民家複数棟を改修し、今年夏ごろを目途に宿泊事業を開始するとの事。改修する古民家は明治から昭和にかけて建てられた3棟で、この3棟を一つのホテルとする「分散型ホテル」です。外観や梁等の趣きを残し、今後1億7千万円かけ改修する予定だそうです。とても楽しみですね。

太宰府観光の課題 ~滞在時間・消費額・立ち寄り地~

太宰府市には、毎年国内外から多くの観光客が訪れており、特に近年は東アジアを中心とした訪日旅行客が増加傾向にあります。殆どの観光客は太宰府天満宮、九州国立博物館、竈門神社を訪れる一方、貴重な歴史文化資源である観世音寺や大宰府政庁跡を訪れる観光客は未だわずか。太宰府市観光推進基本計画調べによると、団体客は貸し切りバスを利用して太宰府天満宮を訪れると、参道で「梅が枝餅」を1個だけ購入、デザインが有名なスターバックスで記念撮影を済ませ参拝、再び貸し切りバスで日帰り、もしくは福岡市内や九州各県の観光地に散っていく…というのが主な流れなのです。

滞在時間・消費額立ち寄り地

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「日帰り」と「福岡市内宿泊」が約80%を占め、太宰府市及び筑紫野市エリアに宿泊する観光客は15.4%に留まっている

 

単なる観光地から、体験型宿泊施設へ

太宰府観光の現状は、魅力的な飲食店や宿泊施設が少ない為、太宰府市内での滞在時間が短く、結果的に消費に結びついていない点。そこで西鉄は古民家ホテル開業魅力的な食の提供、体験型観光を地元と連携して創出、歴史や日本文化に関心が高い、国内外の観光客を呼込‘太宰府ブランド’を高め、ここを起爆剤として沿線地域の更なる活性化をも狙う。これが戦略の様です。沿線活性化は電車やバス利用も促すからです。具体的に開業予定の施設では、天満宮境内の早朝散策や戒壇院での座禅体験等、“ならでは”の体験プランや宿泊者限定グッズ、そしてフレンチレストラン開設と本気さ満点。気になるお値段は2人1室で4万4000円~6万5000円と(^_^;
富裕者層観光客を主なターゲット初年度は宿泊レストラン利用客数6000人、売上1億1千万円を見込んでいます。西鉄は、この施設を将来的に7~8棟にまで拡大する他、久留米・柳川等への導線を創造したいとの事です。私達も目と鼻の先、コバンザメ戦法を目論みますかね(笑)。