2021年7月号(2)データで見る!コロナ禍での不動産市場の変化

●コロナ禍で起こっている変化

コロナ禍で賃貸市場も状況が刻一刻と変化しています。
今回は、コロナ禍で市場がどのように変化したかを、
日管協「賃貸住宅市場景況感調査」(2019年(4~9月)・2020年(4~9月)比較アンケート)のデータを元にお伝えします。

店舗来店数 

賃貸の「店舗来店数」は「減少」しています。
特に学生、法人、外国人が大幅に減少しています。
これは、コロナ禍の影響で
「大学の授業がオンライン化になり実家を出る必要が無くなった」
「会社の転勤や異動が中止になった」
「日本に引っ越す予定が無くなった。出来なくなった」などが考えられます。
逆に高齢者の直接来店は増加しています。
コロナ禍で引っ越しを余儀なくされた高齢者が、
メールやオンラインの手段が無く直接来店する機会が増えたのでは…とも考えられます。

物件反響数

賃貸の物件反響数を見ると、「直接来店」は「減少」となっているものの、
「メールでのお問い合わせ」が「大幅に増加」していることで、
物件への反響数は全体的に増加していることが分かります。
コロナ禍の影響により、接触の可能性がある直接来店は避けて、
ひとまず気軽にできるメールでお問い合わせを…という層が増えていると考えられます。
対面での物件案内や接客が今後も懸念されることから、
リモート内覧・オンライン商談・IT重説・電子契約といった「非対面」のニーズが、
今後ますます増えることが予想されます。

●厳しくはあるが、悲観的ではない



主要都市では家賃は上昇傾向にあります。

コロナ禍の影響で住み替えの機会が減り、市場に出る空室が少なくなっています。
さらに、新築物件も減少していることから、市場は供給不足となっています。
そうなると、市場原理で売り手市場となった結果、家賃は上昇傾向となります。
ただし、住み替えが減るということは同時に仲介件数が減るということになります。
仲介業者は以前にも増して厳しい状況になってきていると言えます。

●入居時の条件が、成約の鍵に

仲介現場のデータによると、全体の約7割が「住まい探しのニーズが変わった」と回答しています。
テレワークの普及により「自宅に仕事専用スペースがほしい」「遮音性がほしい」といったニーズが
増えてきたことが、理由のひとつとして挙げられます。
また、希望条件として大きく変化したのが「フリーレント」です。
賃料(家賃交渉)は12.5%に対しフリーレントは実に45.9%も増加しています。
つまり、家賃を下げるのは最後の砦と考えて、
まずはフリーレント礼金無しの入居条件で
初期費用を抑えて募集することが効果的であるといえます。

コロナワクチンの普及は日本ではまだ先になりそうです。
今できることを、実践していきます。