2017年11月号(2)このように変わる!? ~民法改正の追加・補足とその注意点~

このように変わる!? ~民法改正の追加・補足とその注意点~

8月号でお伝えした民法改正についてですが、追加点と補足があります。賃貸物件をお持ちのオーナー様や私たち管理会社にとっては一大関心事ですのでいち早くお知らせしたいと思います。

  •  借主・保証人の死亡

借主死亡の場合、保証人の債務は「借主死亡時に存在する債務」に確定され、保証契約は終了します。仮に借主の相続人が同じ物件にそのまま住み続けた場合は保証人不在のまま賃貸借契約が続くことになります。また保証人が死亡の場合「保証人の死亡時に存在する借主の債務」に確定されます。

保証人という立場は相続されないため、保証人の相続人が負うのはその死亡時確定の債務までで、保証人死亡後新たに発生した債務については保証しません。いわば保証人不在の状態となってしまいます。大変危険な契約となります。よって借主・保証人の死亡に備え、保証人不在になった時に、借主は直ちに新しい保証人を追加しないといけない旨を契約に盛り込むなど対策が必要になるでしょう。

  •  原状回復

国交省ガイドラインが法制化されると既にお伝えしましたが、補足があります。退去時借主による故意過失による損耗があった場合です。その場合は借主がその損耗を負担するというのが今までのやり方ですが、これからは通常損耗部分についての負担部分は貸主となります。例えばタバコのヤニ汚れで壁のクロスを4年で貼り替える場合、大まかな計算ですが、クロスの耐用年数はガイドライン上6年ですので、入居期間が4年を経過しているのであれば残存価値の2年分しか請求できなくなります。

気持ちとしては、借主に全額請求したいところですが今、世の中は国交省ガイドラインが前提の契約がほとんどです。法人契約では国交省ガイドラインに沿わない特約の物件はほぼ契約できないですし、また個人であってもインターネット等の普及でガイドラインを周知してる借主もいます。退去後はトラブルにならないようにこれまで以上に注意深く確認していく必要があります。

  •  一部滅失による賃料減額

これも前回お伝えしてた内容ですが、借主の責めに帰することができない事由によるお部屋の一部滅失や使用不能になった時”賃料はその割合に応じて当然に減額される”というものです。経年劣化等の設備の不良もその対象ですから大変ですよね!

ただ補足がありまして、これに関しては明確な基準が無いとトラブルになる可能性が高いことから、ガイドラインが設けられるようです。

右図がそれになりますが、免責日数が設けられ、その期間内に修理等対応できれば減額しなくてもいいというものです。そうなると私たちの迅速な対応が試されます。責任重大ですね!

貸室設備等の不具合による賃料減額ガイドライン
(日本賃貸住宅管理協会)20171118121800

最後に…

これから民法改正に対応した様々な整備がなされていくと思います。私たちも施行の日までにしっかりと情報を把握し、より良い賃貸管理の体制作りをしなければなりません。