日本は後進国…!?
中古住宅の価値がどの様に決まるかご存知ですか?建物価値は築年数を重ねる毎に年々減少していき、一般的に木造の場合、築22年を経過すると評価がほぼ無くなってしまうのがこれまでの日本でした。
これは築100年~200年の建物が未だに居住用として使われる欧米に比べ、半分以下の年数です。日本では住宅を『買う』と言いますが、住み替えが頻繁な欧米では『投資』という意識が強く、買ったら終わりではなく、高く転売できるよう購入後メンテナンスするのが常識と言われます。
日本の様にまだ使える可能性のある住宅を次々に建替えてしまうことは、地球環境への負担が大きいだけでなく、我々の資産を自ら減少させていることになるのです。

(資料)日本・国土交通省 住宅着工統計、平成15年住宅・土地統計調査
アメリカ:Statistical Abstract of the US
イギリス:Housing Statistics 2004
フランス:Annuaire Statistique de la France edition
他方、これまで新築が選ばれてきた理由として、住宅の構造・設備に対する消費者の「不安」がありました。中古住宅は新築と比較して品質や性能の違いがあるうえ、その後の維持管理状況や経年劣化状況が物件ごとに異なるため、消費者は心理的不安から中古住宅を遠ざけていました。
そこで、国交省は住宅を長持ちさせるための定期的な点検、リフォーム工事履歴を蓄積する「住宅履歴情報」作りを目指しています。中古住宅流通が活発な欧米では、ホームインスペクション(第三者機関による住宅診断)が常識となっており、日本でもこれらを普及させ、消費者の不安を少しでも減らして中古住宅流通を活性化させるのが狙いです。
住宅履歴情報が中古住宅を客観的に評価する判断材料となれば、適切な資産価値の評価が可能となり、公正な価格形成の一助につながります。「住宅履歴情報」がある場合のメリットを簡単にまとめてみました。
メリット1 計画的な維持管理が出来る
いつ、だれが、どのように新築や修繕、改修・リフォームを行ったかが記録され、更新履歴を把握することが容易となる。リフォーム時や売却時など、その場面に応じて活用したい住宅履歴情報をすぐに取り出すことが可能。
メリット2 合理的なリフォームが可能
蓄積された住宅履歴情報が残っていれば、リフォーム時の事前調査を軽減させることができ、的確な予算・工期で工事を行うことができる。設備の型番情報等も履歴に残るため、材料の発注等もスムーズになる。
メリット3 売買や賃貸に有利
リフォームを行った履歴や建築確認書類、図面等の書類がきちんと残っていることで、より正確に建物価値を評価することができる。また、災害時の住宅の補修・復旧や設備機器の不具合などにも迅速に対応を行うことができる。
家を人に例えるなら、「住宅履歴情報」という共通のカルテがあれば、治療やケガの履歴がすぐに把握でき、いつどこの病院に行ってもすぐに適切な治療ができるという訳です。
探しましょう!覚えている今のうちに!
ところで話は変わりますが…。上記「住宅履歴情報」は建物が建った後のリフォームの履歴であり、当然のことながら建物が建てられた当時の書類も大切です。
建築した当時の
① 建築確認申請書
② 建築確認済証
③ 設計図面
④ 見積
⑤ 領収書等
は、購入後すぐ処分するのではなく大切に保管しておくようにして下さい。
買主にとって、誰からどんな物件を買うのか、権利関係はどうなのか、いつどのようなグレード・仕様で建てられた物件なのか等、物件選択にあたって知りたい情報は一つや二つではありません。
買主は出来るだけ多く、そして正確な情報を得たいと思っています。もしこれらの書類が無かった場合、物件情報は売主の記憶に委ねられ、売主が忘れてしまった情報は、仲介する不動産会社でさえ知りえない情報となってしまいます。
一方、売主にとっても、よりよい条件で短期間に成約するために情報開示が近道です。将来の売却が想定されるならば、上記①~⑤の資料はまとめて保管しておいて下さい!
実際に物件を売り出した時、市場に同程度の築年数、同価格帯の物件があったとしても、これらの書類が揃っている物件とそうでない物件の場合、当然書類が揃っている物件の方がより安心感があり、結果として早期成約になります。
中古市場が活性化するということはつまり、情報の透明性が求められるということです。
ですから、住宅に関する書類や図面等は忘れずとっておいて下さいね!



