2018年01月号(2)空き家を今話題の○○○にしてみませんか?

最近、ひとつの賃貸物件に、家族でない人たちが共同生活する、いわゆる【シェアハウス】が、20代~30代の若い単身者世帯を中心に注目を集めています。以前も紹介させて頂いた内容ではありますが、復習の意味も込め改めて紹介させて頂きます。

このように、人気が高まりつつあるシェアハウス。今回はそんなシェアハウスを調査してみました!どうか、最後までお付き合いください!

 

 

~シェアハウスとは~

まずシェアハウスとは、一般の賃貸住宅とは異なり共用部分を入居者同士でシェアしている、すなわち共有している住宅です。つまり、入居者は居室以外のリビング・台所・トイレ等を共同利用することになります。

そして、複数人から賃料が得られるため、1人が退去したとしても収入がまったく0にはなりません。だから賃料収入が常に幾らかは入ります。

特徴として、上述した共用部分の利用方法や、ゴミ出し等の生活ルールが設けられていることが挙げられます。このような特徴を持つシェアハウス。実は今、そのシェアハウスに国が注目し、とある課題の対策に活用できないか検討されています。その課題とは下記の二点です。

  • 空家対策として

年々増加している空家問題、その中でも戸建の空家が急増しています。そこで空家そのものを、このシェアハウスとして活用すること。

  • 住宅確保要配慮者への住まいとして

子育て世代・外国人・ひとり親世帯・高齢者等、特別な配慮が必要な人向けの賃貸住宅として活用すること。

 

~DANGER!(危険!)~

そして次に、シェアハウスとして利用するためには間取り変更や設備追加だけでなく、建築基準法や消防法に適合するための工事が必要となります。この工事について、これまで私は居室にそれぞれ鍵を取り付ければいいかな?と軽く考えていましたが、実際には大きなリスクがあります。

例えば万一火災等が発生し、死亡事件等に繋がれば「違法改築!」とか「脱法シェアハウス!」と叩かれてしまいます。以前大きく報道された新宿雑居ビル火災の様に、入居者の不注意が原因だったとしても、管理者としての所有者に、重大な法的責任や損害賠償が追及されることにもなりかねません!

シェアハウス2

 

どんな工事が必要になるの?

具体的にどのような工事が必要かというと、まず、居室の間仕切りです。隣の居室に火災等の影響が及びにくい準耐火構造の壁で居室を区切らなければなりません。これは目に見える壁だけでなく、天井裏の隠れている部分も同様に施工しなければなりません。

そして次に【階段】です。蹴上げ(段差の高さ)と踏面(ステップ部分)の要件が、シェアハウスでは通常の住宅とは異なり、通常よりも緩やかな勾配の階段が求められます。こうなると、階段だけの改修では納まらず、それに伴い間取り変更も余儀なくされそう・・・。他にも、共用部に非常照明の設置なども必要になってきます。これらは目に見えず、しかも賃料に反映しづらいものばかりですよね。

但し、これらの費用は以前紹介させて頂いた【改正住宅セーフティネット法】を活用することで、国からの補助金を受けられる可能性があります!【入居は住宅確保要配慮者に限る】等の条件がつきますが、利用について、一考の余地あり!ではないでしょうか。

 

大切なことは!

また、シェアハウスを経営すると一言で言っても高齢者向けにするのか、それとも外国人向けにするのかで必要な設備や間取り、そしてプロモーションが大きく変わってきます。

だからこそ、ターゲットを明確にし、マーケティングをしっかり行った上での計画が必要になります。

昔と比べて、借りる人のライフスタイルも大きく変わってきました。それに加えて、民法改正を初めとした関連法案等の改正。これからも学ぶべきことがもっと増えていきます。

しかし、そんな時代だからこそ、家主様をしっかりサポートできる様、社員一同、アンテナを張り、より良い情報を提供していきます!(^_^)