2021年1月号(2)感じた事ありますよね?「高速道路効果」

●大手IT企業が、協業・買収を進めている。

昨今、利用者数や売上が上昇中、我々もお世話になっている
ビデオ会議システム「zoom(ズーム)」ですが、
先日、ファイル共有の「Dropbox(ドロップボックス)」
チャットアプリの「Slack(スラック)」など約25社と連携して
利便性を大きく向上させる計画を発表しました。
背景には「ベスト・オブ・ブリード(用途ごとに最も優れているツールを組み合わせる)」
という目的があるようです。
zoomはコロナ禍のデジタル変革を象徴する企業として、
マイクロソフトやグーグルと互角に戦い続けるための戦略を進めています。
また、つい先日には、顧客管理システムで有名なSalesforce(セールスフォース)がSlackを買収した
という一大ニュースがありました。
買収額は277億ドル(約2兆8900億円)にものぼります。


●コロナ禍が、変化を加速させた。

なぜ、SalesforceはSlackを買収したのか?
それはおそらく「ビジネスを一元化する」という狙いもあったかと思います。
コロナの影響でリモートワークが進展した結果、
チャットコミュニケーションで有名だったSlackが一気に注目を集めることになりました。
Salesforceはマーケティングツールや通販サイト、データ可視化など、
多数の企業を買収して機能を次々に増やし、
企業のサービスインフラを一手に担う企業へと成長しています。
今回のSlack買収によって、企業が社内でのコミュニケーションや
取引先企業との連絡で日常的に使うチャットアプリをSalesforceに取り入れることができます。
Slackは実に約14万社以上、多くの企業が利用をしています。
個人の無料ユーザーも含めるとユーザー数は全世界で既に1000万人を超えています。
ユーザーの1日の使用(接続)時間は平均約10時間。
これがSalesforceと連携することで、
企業の営業活動で飛躍的に使いやすくなるサービスになると考えられます。


●生き残るためには…変化に挑戦する。

今回、当社が新たにSalesforce(セールスフォース)という業務ソフトを導入しました。
その背景には、我々の仕事にどれほどのインパクトを与えてくれるのか?を試す、という目的もあります。
Salesforceというサービスをニュースや話では聞いてはいましたが、
実際に手に取って使ってみないことには、そこにどれほどの価値があるのか?
お客様の満足に繋がるのか?仕事の効率化に繋がるのか?全く分かりません。
不動産市場もコロナ禍で激変しています。
そして深刻な人手不足も挙げられます。
業務の効率化は働き方改革とも無関係ではありません。
会社を成長させるための売上の確保だけでなく、
私たち従業員の雇用を維持してもらうため、
長時間労働の是正やワークライフバランスの実現も必要不可欠となります。
仕事のオンライン化も必然の流れです。
これら実現のためにも、今回の導入を決定した次第です。

●使ってみなければ、分からない。

「ITは苦手だしよく分からない」「ITに高いお金をかけられない」「ITなんか無くても仕事はできる」
と考える中小企業は少なくない様です。
もし24時間の作業をしていたことが、たったの5分で終わるとしたら…。
さらに、それを自動化ができれば、作業時間は0秒になるかもしれません。
今から約3年前、社内にLINEWORKSというチャットツールを導入しました。
導入してからというものの、社内連絡のほとんどが、メールからチャットに変わりました。
今では、無いと困る必須ツールとなっています。
「メールは手紙、チャットは会話」と言われています。
チャットを知らない人や使っていない人には、この便利さや効率の良さが分かるはずもありません。
ここが最も恐ろしいところです。
不謹慎ですが、走り続けた高速道路を降りた途端に、
周りのスピードが遅く感じるような「高速道路効果」ともいえます。
使ってみなければ、分かりません。
この実体験を常に念頭に置き、これからも果敢に新しいものに取り組んでいく所存です。