宅建協会役員を無事に退任する事となりました!

皆様のご支援ご協力により、公益社団法人福岡県宅地建物取引業協会の役員をおかげさまで無事に退任する事となりました。理事12年、支部長6年の永きにわたり、なんとか役目を終えることができました。これも偏に皆様のご厚情によるものと心より感謝申し上げる次第です。

今後は一会員として微力ながら精進していく所存です。しかしながら退任にあたり、烏滸がましくも我が愛する宅建協会への報恩けじめとして、令和2年度の選挙管理委員会委員長を拝命し、常務理事8年間の中で訴えてきたことを、選挙管理委員会委員の総意として、報告する事もできました。但し2年後に行われる役員選考の折にも、この報告を課題として広く会員の皆様へと共有致したく、この度の支部長退任にあたり、この選考委員長挨拶をご紹介させて頂く次第です。よろしくお願い申上げます。

令和2年度

公益社団法人
福岡県宅地建物取引業協会
選挙管理委員長

挨拶

『既に私が言うまでも無く今の社会背景として、近年の人口減少・高齢化社会から始まり、働き方改革、そして昨今のDX(デジタルトランスフォーメーション)と、矢継ぎ早に社会環境や組織風土の変化、それに応じた改革や進化が求められています。そんな最中、現在は前代未聞のコロナ禍に見舞われています。

マイクロソフトの現CEOサティアナデラが「2年分のデジタル変革がこの2ヶ月で起きた」と言っているそうです。

しかしこのDX、もう既にDX2.0という、その進化の必要性が語られています。確かにAIやIOT、そしてweb会議システム等を単に導入するだけでは、業務効率化には程遠い現実です。

これらを改善するには、これまでの業務をすべて棚卸して、運用を徹底的に見直し、KPI等の指標を再設定、見える化に注力しなければ、生産性向上なんて、もはや零細企業の私たちには不可能な領域です。全力で本気で、覚悟を持ってイノベーションを実践することこそ、急務だと実感した次第です。

そしてこのイノベーションとは、まさにリーダーの仕事であり、リーダーでなければ実現できないのが、このイノベーションでもあります。

また先の「二か月」という言葉で思い出したフレーズが有ります。それは昨今の新入社員の離職率を風刺した「石の上にも三ヶ月」というものです。これも今さら説明の必要はないかと思いますが、多くはネガティブな意味合いで捉えているのではないでしょうか。

しかしここにきて「これは果たして本当にネガティブなだけの事象なのか…」と。有名大学卒業後にブルーワーカーとしての清々しさを選択したり、理念経営を純粋に実践する為に誕生するベンチャー企業を見るにつけ、もの心付いたときから情報爆発を生きてきた若者たちは、直感的に選択できるスキルを持っているのではないか?

この3ヶ月が3年に匹敵する、そんな仮説も大いにあり得ますし、今後ミレニアルやZ世代の彼らを、お客様や社員さんというパートナーとして迎え入れる私たちには、そのくらいの自己否定や転換が必要不可欠ではないのかと…。

この様な事を思うに当たり、この時代まで脈々と時代を先導して来られた宅建協会先輩方同様に、今後も変わらずに福岡宅建協会が業界のオピニオンリーダーとして有り続ける為には、会長や執行部のリーダーシップにて、この組織と意識のイノベーションを遂げていかねばなりません。

その意味では今回の会長選挙は、この事を皆で考える非常に大切な機会かと思っております。新しい理事の方も含め、最後までよろしくお願い申上げ、委員長挨拶とさせて頂きます』

選挙管理委員会の要望事項報告

会長選挙の立候補者は加藤龍雄氏お一人でございます。

つきましては、役員選任規約第21条の規定により、投票は行わず、加藤龍雄氏が当選者となります。

拍手をもってご承認をお願い致します。

ありがとうございます。それでは加藤新会長、引き続き福岡県宅建協会の舵取りの程、宜しくお願い申し上げます。

『それではここで、先に申し上げた選挙管理委員会からの要望事項をご報告させて頂きます。先のご挨拶でも申し上げた通り、我が誇りある福岡宅建協会が、今後も変わらずにこの不動産業界における、オピニオンリーダーとして有り続ける為には、私たち自身も、今まさに組織と意識のイノベーションを遂げねばならない、そうお伝えさせて頂きました。

その一番最初に手をつけるものこそが、リーダーの選出だけではなく、リーダー醸成を兼ね備えた、役員選考規約の改定であります。今までは幸運なことに加藤会長をはじめ全く心配及ばない歴代が続いておりますが、先に申し上げた、アフターコロナである今後の事を踏まえると検討せざるを得ないと考えております。

具体的には、今までの様に、リーダーとなるべき人材の、その人個人の資質だけに頼ることなく、我が愛する福岡宅建協会の為に、そのリーダーたらんとする人財を、皆が、組織が育てていく。そんな制度と気運が必要だと感じています。

その為にもまず、この役員選任規約を今後の将来を見据えた形に刷新していくべき、そうここに報告申上げる次第です。

どのような内容に定義していくのかは、勿論これから始まる加藤新体制で着手するべきことかと思いますが、今まさにその時が来た、待ったなしのタイミングにあります。この事だけは、選挙管理委員会・委員全員の総意として、申し上げる次第です。

最後に、具体的な危惧・検討課題だけ申し上げ、締めとさせて頂きます。

一点のみです。立会演説・意見交換会等の機会を経た後での推薦人の獲得、それを可能にするタイムスケジュールの検討です。

これにより候補者は十分な時間と労力を、その施策やビジョンに費やせますし、費やさざるを得ません。これは、立会演説・意見交換会等の機会を経ずしての、推薦人獲得、並びに、単数立候補者が確定した後での、立会演説・意見交換会等では、自ずとそれに費やす時間的労力やその緊張感も、充分に生じず、結果として、その施策やビジョン構築の為に必要な周到なる準備や計画も、必ずしも生まれるものではないからです。

当然の帰結として、その施策やビジョンに対する、踏込んだ所信表明、長期に渡る真剣なる熟考・計画も尚更の事であります。加藤会長や歴代におかれては、そんな心配は皆無ではありましたが、一般論としては、その危惧・危険性がある訳です。

また立会演説・意見交換会等の機会を経ずして、その推薦人となる理事においては、必然的にその候補者の想いや考えに同調する事よりも、会長として選出された後の、組織運営にどう関わるか、所謂「勝ち馬に乗る」、そんな発想になりがちでもあります。これでは是々非々を主眼とした会務運営、組織としての進化を、甚だしく妨げる要因になりかねません。

また傍聴人から見て、聞くに堪えざる発表等は考えにくい事ではありますが、万一の場合には、他の候補者を擁立する等、この推薦人獲得前の立会演説会等の実行が、立つ者・選ぶ者側にも、必用な緊張感をもたらすことになるでしょう。

以上、公益社団法人福岡県宅建協会・令和二年度選挙管理委員会からの要望事項とさせて頂きます。』

ご清聴ありがとうございました。

令和二年五月式拾壱日
青山博秋