2024年11月号 意外に大切な管理清掃の効果とは・・・

オーナー様にとって、最大のお悩み事は「空室」と言っても過言ではないと思います。これから年末、そして3月の年度末に向かうこの時期、人もそれに合わせて動き出します。当然住まいを変えるケースが多く、偶然にも退去が相次ぐなんてことも毎年のことです。その分、新しい入居が決まるように、私達社員一同、空室解消のアイデアを日々考えております。

例えば「新しい設備に入れ替える」「和室を洋室に変える」「大規模にリノベーションして、今のニーズに合わせたお部屋にする」等々です。しかし、言ってはみたものの、どれもこれもオーナー様の多額な費用負担に繋がり、簡単に実施するのは難しいものばかりです。また「募集条件を見直す」など単純に家賃を下げる事も、収益減少につながるので、よほど相場から外れていない限りは、極力行いたくないところです。

そこで今回は、物件の環境を改善する上で、意外に大切な「管理清掃」にスポットを当ててみたいと思います。

管理清掃と言っても、ただ建物の掃除をするだけでしょ?と思われるかもしれません。しかし、今回テーマとして扱おうと思ったのには、ある“きっかけ”がありました。

それはある日、私の妻に言われた「駐輪場がきれいな物件は、建物の雰囲気や住む人も良い」という言葉でした。続けて「部屋の設備は真新しいに越したことはないけど、まずは環境が良くないと絶対に住みたくない…」と。不動産の知識もない、ごく一般の主婦の率直な発言に心を打ち抜かれました。駐輪場は、自転車中心の生活を送っている妻からすると、毎日使用する建物設備ですが、車中心の生活を送っている私はそこまで重要視していませんでした。聞けば、妻が以前住んでいた賃貸マンションは不動産会社が管理していたのですが、当時管理清掃は行っていなかったようです。駐輪場は常に荒れていたといいます。入居者の停め方も雑で、不法投棄された自転車もそのまま。あげくそこに停められない入居者は、各々自由に自室付近の共用通路に停めるようになったそうです。通行の邪魔になる自転車は、トラブルの元となり、注意する管理会社と入居者、また入居者同士雰囲気も悪くなっていたようです。また、ある時、駐輪場で一つの放置ゴミから徐々にゴミが増えていき、よくゴミが散乱するようになった事もあったそうです。その後、管理清掃が入るようになり、駐輪場からは不法投棄の自転車もなくなり、共用通路に置いてあった自転車が次第に駐輪場に停められるように。その次には、共用部のゴミもなくなり、木の剪定や草刈りも定期的に行われるようになりました。そして建物がきれいになっていったとの事。これら一連の変化は気分的な部分もあるのでしょうが入居者同士の接し方も心なしか穏やかになったような気がしたと妻は言っていました。

 

念ずれば花開く?

この話を聞いて、大切な事を思い出しました。まだ自分が駆け出しの頃、不動産経験もなかった私は、とにかく現場が大切と足繁く物件に通いました。箒や雑巾を片手に汚れているところは掃除したりしていました。オーナー様に言うのは烏滸がましいですが、そうまでしているといつしか物件が我が子のように思えてきて、お恥ずかしい話ですが「どうしたらこの娘(お部屋)をお嫁にもらってもらえる(入居が決まる)かな?」なんて考えたりもしました。何度も訪問を繰り返していると前行った時よりも気付くことが多く、室内の隅の埃や蜘蛛の巣、鏡の曇り、窓の汚れなどの他、室外でも通路やゴミ置場、草木の状況など細かいところにも目が行くようになりました。このように念を込めてやっていると不思議と物件の入居が決まるのです。非科学的なことかもしれませんがその実感が私にはあります。この気持ち、この念(おも)いをかけていくことがとても大切なのだと思いました。

その重要な役割をするのが、前述の「管理清掃」です。管理清掃業者は、毎週もしくは隔週のペースで建物の清掃を行います。また、それ以外にも共用部で異常な点があれば、管理会社である私達に報告してくれます。共用部や配管、ごみ置き場、草木の状況など様々な情報を教えてくれ、またそうするように指導をしています。その情報があるからこそ私達もタイムリーに対応できるわけです。

物件は年数によって変わっていきますが、もう少し短い期間、例えば季節や1日の朝夕でさえ変化します。出来るだけ多くの機会でその変化を見てあげる必要があると思います。ただ口で言うのは簡単ですが、オーナー様も日々お忙しい中でそう頻繁に物件を見るのも難しいと思います。そんな時、管理清掃業者が定期的に物件を回ってくれることは、すごく頼れる存在ではないでしょうか。

私達も引き続きしっかり業者とコミュニケーションを取り、“念い”の部分も共有していきたいと思います。これからの繁忙期、きれいな物件で新しい入居者をお迎えする準備をしてみませんか?